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いろんな企画系の仕事をしている30歳の男(ニーヨンロク)が、買ってよかったものとかうにゃうにゃ書きます

まだ間に合う!奥さんが喜ぶクリスマスプレゼント5選

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忙しさにかまけてクリスマスプレゼントを買い忘れたニーヨンロクです。さらに昨夜は帰宅予定の時間を大幅に遅れて、夕食を台無しにしたニーヨンロクです。人生とは、何事も上手くいかないもんですね。

とは言えこのままいってしまうと、夫婦仲にも軽度のヒビが入ってしまうので、何かプレゼントをあげようと思っています。思いついたが吉日で朝からネットを眺めていると幾つかありました!(因みに、妻は30代です)

クリスマスにはたぶん間に合わないけど、27日とかに渡しても「サプライズ」で良いのではないかなーと。こういう記事もあるし、言い訳だけどw

 

 

LANVIN en Bleu リュックサック

ウチの奥さんはそんなにアクティブではないんですけど、最近僕の影響かバックパックに凝りだしたので。今はハーシェルサプライのバッグなのでもう少しファッションよりのをあげるのも良さそう。

[ランバンオンブルー] LANVIN en Bleu トロカデロ リュックサック 480211 10 (クロ)

[ランバンオンブルー] LANVIN en Bleu トロカデロ リュックサック 480211 10 (クロ)

 

 

 

柳宗理 鉄フライパン

日経トレンディネットにも出てたフライパン。クリスマスプレゼントにしては安すぎるかもしれないけど、毎日料理を作ってもらっていることへの感謝を込めてならアリかも。 

 

 

Nikon1 J5

本田翼のCMでおなじみのミラーレス。クラシカルなデザインが女の子に大人気なんだとか。旅行へ行くといつも僕ばかり写真撮っているので、これをプレゼントしたら奥さんが記録に残したい瞬間を撮れるかも。(少々お財布にくるなw)

 

 

Lenovo ノートパソコン

間違いなくクリスマスプレゼントではないんだけど、奥さんが調べ物をするときに、しょっちゅう僕のPCを借りているのであったら便利なのは間違いない。ただし「なんでクリスマスにw?」と馬鹿にされること必至なので、花束くらいはいっしょにプレゼントすべきだろうなぁ。 

 

 

 

AGATHA ネックレス

まぁ定番ですよね、アクセサリーは。メッセージカードが犬になっているのに惹かれました。アクセサリーにしてはちょっと安いかなぁという気もするけれど、これも花束と一緒に渡せば許されるかなw 

[アガタパリ]AGATHA PARIS 20-02821556-04600-04-008850197-00200

[アガタパリ]AGATHA PARIS 20-02821556-04600-04-008850197-00200

 

 

 

金額の幅がかなりあるけど、今のところはPCが第1候補だな。恋人ならアクセサリーとかでもいいんだけれど、夫婦ですから実用性第一ということで。

 

プレゼントを買い忘れているみなさんはこの機会にばーっと調べてみるのもいいかもしれませんね。

 

ほばばーい!

 

 

後悔しないデジタル一眼の買い換え方〜5つのポイントで書いてくよ〜

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年末ボーナスが入った人もそうでないとも、正月セールでカメラを買おうと思ってる人は多いことでしょう。と同時にiPhoneやGALAXYなどのAndroid勢は新機種になるたび、撮影画素や機能が豊富になりもはや、「デジカメいらねんじゃね?」という人も多いはず。確かにコンデジと呼ばれるコンパクトデジタルカメラを買うのであれば、正直僕はiPhoneで十分です。

ただデジタル一眼になってくると話は別です。やはり撮影に特化した機構ですから、当然いい写真が撮りやすい。そしてなにより、デジタル一眼固有の「メカさ」が個人的にはたまらないツボで、なかなか抜けることができません。

そこで今回はデジタル一眼をはじめて買う人、または2台目以降の買い替えを検討している方に向けて、購入を検討する際のポイントを書いてみようと思います。(僕も3代目を購入検討中w)

 

先に書きますが、現在僕がメイン機として使用しているのは、"Nikon d800"です。

 

ポイント1:目的用途を明確にする!

これは当たり前といえばそうなのですが、一度考えてみましょう。例えば「お出かけのときに持っていきたい」と思った場合、その「お出かけ」とは具体的に何を指すのか?洋服などを買いに行くときに持っていくのか、デートのときに持っていくのか、はたまた散歩のときに持っていくのか。漠然とした「お出かけ」のために購入すると、実際その機会が訪れたときに「今日は別に持って行かなくてもいいか」だったり「あっ、充電してないや」など使わなくなる場合が、これ意外に多いです。エントリーモデルでもある程度はしますから、タンスの肥やしにするのは実に勿体無い!
因みにですが、僕の利用用途は「2ヶ月に1回は行く、旅行の記録用」です。

 

 

ポイント2:どれくらいガッツリやりたいのかを考える!

これはちょっと変なポイントですね、わざわざ買うんだから「モチベーション」はマックスだろうと。ここで言う「ガッツリ」とはデジタル一眼の機能および画像編集ソフトの利用度合いです。デジタル一眼が好きな人は「自分が思い描いた通りの写真を撮りたい」と思っていますが、道具やツールへの関心は人それぞれです。「俺は絶対マニュアル(MF)じゃないとダメだね。フォトショもゴリゴリ使うぜ」という人もいれば、「綺麗な写真撮りたいけど、ぶっちゃけ面倒なのは嫌い」という人もいるでしょう。このガッツリ度によって、カメラのスペックや特性も変わってくるので、案外重要だったりします。
因みに僕は、「撮影時の機能は色々いじりたい。レタッチはLightroomでガッツリ」タイプです。

 

ポイント3:撮影した写真のアウトプットは何にするか?

ちょっと具体的な話です。デジタル一眼での撮影ですから、記録はJPGかRAWになります。どちらもデジタルデータなのでPCやスマホでのレビューはそのまま(RAWは現像しないとだめ)できますが、印刷となると店なり自宅のプリンタが必要です。最初からPCやスマホ、デジタルフォトフレームにアウトプットする予定なら次のポイントはけっこう楽になってくるので、ちょっと考えてみましょう。
因みに僕は、「旅行で撮った写真は、必ずフォトブックにしている」派です。

 

ポイント4:フルサイズ必要か?

1、2に比べるとけっこう細かな話ですが、デジタル一眼の話題になると必ずでてくるのがこの撮影素子。詳しく説明するとすごい長々しくなってしまうのでひとことで言うと、撮影素子は「写真をどれくらいのサイズで記録することができるか」を決める要素です。2台目以降を買うときにけっこう迷うんですよね、フルサイズにすべきかって。撮影素子は大きく分けてAPS-Cとマイクロフォーサーズ、フルサイズの3つ、その中でも最大の素子が名前の通りフルサイズです。この最上位サイズであるフルサイズは、大きく紙に出力する場合には重要ですが、大きくないモニタに出力するのであればスペックを持て余してしまいます。他の素子と同じものを撮影した場合、見え方が異なるという人もいますが、ぶっちゃけ素人目にはわからないです。あと画像が大きいぶんHDDやSDDの容量を食ったり扱いがやや大変になるので、「とにかく上位機種・フルサイズほしい」だとちょっと損しちゃうのかなと思います。
因みに僕は、「現像時にけっこうトリミングしたりする」のでフルサイズは有難いです。

 

ポイント5:本当にその重さでいいのか?

最後の最後にこんなポイントを書いてみました。というのも長年、軽い・重いデジタル一眼を使ってきて、「重さは相当重要だな。スペックシートでも最重要として扱っとけよ」と思っているからです。僕はCanon KissとNikon d800を使っているのですが、両者の重量差は約1500gです!1500gですよ、1.5Lのペットボトルがあるかないってめちゃめちゃ違いますよね。旅行には絶対d800なのですが、たまの散歩などでは「2kg首に下げるのはきついな…kissで!」となることが多いです。最初の目的用途に通ずるところは多いのですが、この重さで失敗すると、かなりの確率で使わなくなります。
ノートパソコンで言えば「高機能で重いmac book pro」と「標準機能で軽いmac book air」みたいな話です。2台目以降の人は、メイン・サブ機どちらの買い替えになるかでも変わりますね、はじめて購入の方は要注意ですよ!

 


とここまでポイントを書いてきましたが、最後に僕的おすすめなデジタル一眼をまとめときます。

 

 Canon Kiss X7i

まずは僕も持っているkiss。現在これの後継機である"X8"が出ていますが断然僕はこっち。kissの魅力は「エントリーモデルなのに素晴らしい機能、上がりの良い写真」なんですけど、一番は「軽さ」です。ボディだけなら400gを切るこの軽さなら、どこにでも持っていけるし、使っていても全く疲れを感じない。X8が出たおかげで価格も安くなってるからかなりお得感あります。

 

 

Canon 7D MarkⅡ

去年でた7D MarkⅡ。いわゆるミドルクラスのデジタル一眼ですね。商品紹介でもけっこう書かれていますが、とにかく「動く被写体」に強い。もともとCanonは「動」、Nikonは「静」と言われていて、そのCanonがひとつの集大成としてつくった機種な気がします。(もちろん5Dはいるけど)重量も価格もそこまでいってないので、ボーナスでグリっと買えるんではないでしょうか。

 

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 7D Mark IIボディ EOS7DMK2

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 7D Mark IIボディ EOS7DMK2

 

 

Nikon d810

これは僕が使っている、d800の後継機ですね。撮影素子は前機種とほぼほぼ同じですが、描写力が格段に向上していると言われてます(ちょっと悔しい)。ポイントはなんでしょうか、とりあえずむこう10年位はずっと現役でいられる、そんなハイスペック機種ですかね。ただし、上でも書きましたけどかなり重いので、店頭で首から下げることをおすすめします。その上で買うことになったら、そのあとは奇跡の撮影体験が待っていることですよー

 

Nikon デジタル一眼レフカメラ D810 24-120 VR レンズキット

Nikon デジタル一眼レフカメラ D810 24-120 VR レンズキット

 

 

それでは楽しいカメラライフに向けて、大いに悩みましょうー!

 

ほばばーい!

 

 

プランナーがおすすめする企画書の書き方

普段から企画書を書くことが多い仕事をしています。企画書は人によって、もっと言えば企画の分だけ書き方があります。たとえば博報堂の制作部長が書いている本で、「企画書はA3に1枚にまとめろ」的なものがあります。企画書の枚数が多い人からすれば「ちょっと何言ってるかわかんない」のですが、よく読んでみれば一理も二理も根拠はあります。

とは言え書き慣れていない人にとってはそもそも、「何から書けば良いかわからない」ですし、実際企画を思いついてもそれを紙にまとめるのは案外難しいものです。そこで今回は、僕なりの企画書の書き方をまとめてみたいと思います。パワーポイントやキーノートを使う想定で書いてみますね。

 

タイトルをまず考えよう

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企画書を書く際に、一番の具体から書き始める方も多いですが、僕はまずタイトルを付けます。自分の頭の中におもしろい企画がある、そいつに名前を付けてやるもしくは、そいつで達成すべきものをタイトルにします。理由は2つあって、まずひとつがタイトルを付けることでその考えに「カタチ」を与えて掴みやすくするため。そしてもうひとつがこれから書いていく企画がブレないようにするためです。

 

次に書くのは前段

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企画を考えるにあたっての前提条件などを書き出していきます。「ポカリスエットの認知度を向上させる」だったり「ネット住民に刺さる方法論で」などですね。ここをおさらいの意味で書くことで、これから書く具体的な企画とも整合性を取ることができます。実際のプレゼンテーションでも突然企画の話をはじめると、「なんでその企画なのか?」と聞き手にハテナが浮かぶので、それを防ぐ意味合いもありますね。

 

そして具体。一番は絵

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頭のなかにぼんやりと浮かぶ、きっとおもしろい企画・有効的な企画を具体的にしていきます。このときにまず僕は、絵を描きます。というのも先に文字を書いていくと、それで終わった気になってしまうためです。もちろんプレゼンテーションで言葉は必要ですが、その企画の象徴的なものは絵で表現すべきです。直感的に企画を伝えられるメリットもありますし、必要以上に言葉を用いなくて済みます。

 

全体のつながりがスムーズかを確認して加筆修正

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一通り書けたら、頭からお尻まで読んでいきます。読んでいるときにスライドとスライドが上手くつながっている部分が出てくるので適宜修正しましょう。その際、スライドが増えるのは全然OKです。ページ数がいくら増えても、自分がプレゼンをするなら問題なし。プレゼンしないで配布だけする場合は、聞き手がページ数に面食らって、拒絶する場合があるのでそこは注意しましょう。

 

各スライドで言いたいことはひとつになっているかをチェック

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スライドは謂わば箱のようなもので、その箱にラベルを付けるようなイメージですね。文字や図、画像などなんでも入れて良いのですが、それはすべてひとつの言いたいことに収斂しておかないといけません。書き手は全容を知っているので問題無いですが、初見の人は複数のメッセージを許容できません。

 

最後に。その企画はひと言で言えるか

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「持っているすべての音楽をポケットに入れて持ち運べる」これはiPodのコンセプトです。
"LifeWear"これはユニクロのコンセプトです。
素晴らしい商品や企業には、そのものをひとことで言い表わせるコンセプトが必ずあります。企画もいっしょで、それがなんなのかをひとことで、しかも平易な言葉で表現できると良い企画の可能性が高いです。

 

 

と、かなりざっくりではありますが、企画の一通りの書き方を書いてみました。
最初は戸惑うことも多いですが、慣れてくると頭の中のものをスラスラ言語化できるのでいっぱい書くと良いかと。

 

 

ほばばーい!

代々木八幡・代々木公園で外さないランチ選び

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渋谷へは歩いていけて、新宿からも小田急線で僅か5分という立地にも関わらず、落ち着いた雰囲気が漂う少し大人の街。名前が似ている「代々木公園」も、この代々木八幡とほぼ同じエリアになります。このあたりは場所柄もあってあまり「商売商売」していなかったりするので、少し入りづらいお店もあったりします。そこで今回ははじめてでもお店選びに悩まないで済む、タイプ別のリストをつくりました。

 

 

友達と気楽に入れるお店

 

 

 

福包

 

近所の人は必ず行ったことがあるだろう、おなじみの餃子屋さん。ここは味が良くてしかも、安い!とにかくコスパがいい店です。女性に優しく、「ニラ・ニンニク抜き餃子」もあったりするので、女性だけのお客さんもけっこういます。

 

 

 

せきぐち亭

福包と並んで、地元民御用達の懐かしさ溢れる洋食屋さん。だいたいランチは5つくらいメニューがあって、魚と肉が半々くらい。僕はいつもハンバーグやポークソテーなどの超定番料理を頼んでいますが、かなりレベルが高いですよ。あとこのお店、ウリにしてはいないのですが、ボリュームがけっこうあって、二人でもいいけどできれば3−4人とかでシェアしながらがいいのではないかなと。

 

友達と気楽に入れるお店 カフェ篇

 

 

 

フグレントウキョウ(Fuglen Tokyo) 

突如として代々木八幡に現れ、瞬く間に超人気店となったカフェ。遠方からのお客さんもとっても多い、あと外国の方も。ドリンクはだいたい全部おすすめなので、ハズレはなさそうです。お昼はサンドイッチやパンなど軽食中心です。

 

 


ボンダイカフェヨヨギビーチパーク(BONDI CAFE YOYOGI BEACH PARK)

 

席数が異常に多くて、けっこうな数がソファだったりするゆったりまったりカフェ。大人数で集まったときに、お店選びって大変ですよね?そんなときここなら大概入れる気が。(もちろん、他の人もそれをわかっているので、いつも満員に近いほどの好評ぶり)オープンテラスにはストーブも設置されているので、目の前の代々木公園を見ながらランチもいいですね。

 

 

デートに使えるお店

 

 

 

LIFE

入り口の前に植物がたくさん置いてあって一見入りにくそうですが、店員さんはみんないい人で居心地は抜群です。幾つかのパスタやランチプレートからランチは選べるのですが、「ラグーソースパスタ」があれば是非食べてください。絶品です!あとここは全席禁煙なので、煙が苦手な方には嬉しいですね。

 

イルキャンティ

ここは系列店が他の場所にもあるイタリアン。外からはかなり小さそうに見えるのですが、入ってみると席数もけっこうあってゆっくりできます。ここのお店はなんといっても、サラダがウリです。オリジナルドレッシングが男女問わず受けていて、持ち帰りで買っていく人もいるみたいです。

 

 

トミガヤテラス

 

夜がメインのお店ですが、しっとり落ち着いた雰囲気で昼も大人気ですね。ここはワインバルのようなお店で昼間っからみんな飲んでる!問屋価格でワインを出しているので他のお店で3,000円程度だと安いワインですが、ここなら同じ価格でかなり美味しいものが飲めます。ご飯もそうだけど、昼からしっぽりいきたい人にはとってもおすすめできるお店ですね。

 

 

 

番外篇 代々木八幡のパン屋

代々木八幡には美味しいパン屋さんがいっぱいあります。美味しいパンを買って、代々木公園でランチもいいですよね。

 

 

 

ルヴァン


ハード系がお好きな方ならみんな知っている、都内No1のパン屋さん。材料別に食パンを作っているのですが、そのどれも他では絶対に食べられない、唯一無二のクオリティ。おすすめは「カシュナッツとドライチェリー」のパン。そのままでも美味しくて、あっためるとさらに美味!!

 

テコナベーグルワークス(tecona bagel works)

ベーグル専門店のテコナさん。専門店なだけあって、甘いものからしょっぱいものまで15種類くらいはあります。生地が三種類(ふかふか・もちもち・むぎゅむぎゅ)あるので、食べくらべるのも楽しいですね。

 

 

 

 

野坂昭如先生に想いを寄せて

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僕にとって昭和のスターといえば、寺山修司・中島らも・野坂昭如だ。その最後の一人である、野坂先生が亡くなった。

 

 


 僕は野坂昭如世代では間違ってもない、テレビに出ていたのなんて数回しか見た記憶がない。政治家だったことも知らないし、歌手だったことも知らない。というか殆ど何も知らないのだ。つまり僕は、「小説家野坂昭如」しか知らないのだが、彼が書く作品が途方もなく強く心に残っている。


 小説を評価する上で、人物造形をはじめに、軸は無数にある。そのどれかが強烈に突き抜けている作品は、多くの場合僕らの記憶に残る。野坂はメッセージ性もさることながら、類まれなる独創的かつ刺激的な文体が特徴だった。文体とは人間でいうところの細胞でありその集積である外見だ。外見がその人を表すように、文体も書き手を表す。野坂は15歳の頃に終戦を迎えた、つまり第二次大戦経験者なのだ。その戦争で、妹を失う悲痛な体験をしている。幼い頃に受けた強烈で過酷な試練と、その当時日常でつかっていた関西弁がまぜこぜになってあの文体は生まれたんだと思う。


 一般的に口語を文語にしたもの、さも喋っているかのように感じられるものを饒舌体と呼ぶ。遡れば織田作之助などが饒舌体の始祖かと想像するが、野坂の饒舌体ほど人を惹きつけるものはない。止めどなく湧き出る岩清水のように言葉は連綿とつなげられ、息継ぎする暇もろくに与えずにそれは四万十川のように長大な文章となる。そのうねりのある文章には、ないまぜになった野坂の後悔や苦しみ、歓びがこれでもか!というほどに乗っけられている。文意に乗っているのではない、文章つまり「もじづら」に乗っかっているのだ。
歌詞の意味は汲み取れないけれど、メロディだけで共感できる音楽がある。野坂の作品はそんな音楽によく似ている。


 この数年はずっと闘病生活だったらしい、それでも執筆は止めなかったとニュースで読んだ。野坂の新作がこれから出ることはないが、たくさんの言葉を彼は残していってくれた。これから来年になるまで、改めて野坂を読みなおそうと思う。そして野坂のような、感情を意味にではなく、文章に乗せられる。そんな人に僕はなりたい。

 

 

 

合わせて読みたい、本関連の記事

みんな妖怪だよ!〜通勤電車篇〜

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 通勤時間の電車には物怪(もののけ)が潜んでいる。「妖怪ドアの横取り」や「妖怪背中熱い」などはみなさんも見たこと体感したことがあるかもしれない。ドアの横取りはなにがあってもその場を離れない、恐らく地球が滅亡する日になってもまだ、山手線や中央線のドア横を守っているのだろう。もうひとりの背中熱いは少々厄介だ。というのも彼らは外見はさながら人間とそっくりで、外からでは区別が全くつかない。すし詰めになったあとようやく気付けるのだ、「こいつ背中熱いな」と。前者は多少問題があるかもしれないが、どちらも悪意があるわけではないので、なんとか共存は図れそうだ。

 だがたったひとりだけ、野放しにするのは危険な妖怪がいる。それが「妖怪身体ゆらす」である。この妖怪は中年の外見を真似ていることが多い。だからそのような姿の生物が自分の隣に座ってきたら用心が必要となる。

 

 昨夜、会社からの帰宅の電車で、僕は運よく席に座れていた。大した時間ではないのだが満員で立ちっぱなしよりはよほど楽に過ごせる。電車が停まり大勢の人が降り、半分ほどの人が乗ってきた。隣の人たちもそこで降りたので、空席ができたのだがその十秒後、いかついおじさん二人が座ったのである。嫌な予感がした、直感というやつだ。そしてその予感は現実のものとなる。電車が走り始めるまでのほんの十秒、二十秒足らずの間に揺れだしたのだ。他の乗客に聞かせたいのか声も随分大きいようだな。まぁ音はよい、僕はイヤフォンをしているからそこまで苦痛ではない。問題はこの揺れだ、腕組みをしたおじさんの肘が僕の二の腕にぐっぐっと食い込んでくる。餅つきのように延々やってくるので、距離を取ろうと身体を縮こめてみる。電車通勤上級者のみなさんならその先がわかるだろう。そう、おじさんは空いたスペースに飛び込む往年のロナウドのように、ぐっと詰めてきたのだ。

 自分勝手なやつだ、僕は心のなかで毒づく。自分では普通と思っていることが、相手には迷惑な場合だってある、それをおじさんは理解しない。こういう妖怪にだけはなるまい、そう僕は心に決めてそれから十数分の間、狭小住宅のまま、バッグに入れてひしゃげてしまったサンドイッチのままの状態をキープした。涙がでる思いだ。

 

やっとこ最寄りの駅について、命からがら電車を飛び降りた。そして数分歩いて家についた。帰ったらなによりも先に僕は、スウェットに着替える。履いていた靴下を洗濯機に放り込み、洗面台で手を洗い、自分の机にいってカバンの中身をだし、それからようやく台所の冷蔵庫を開けて麦茶を飲んで一息つく。麦茶を飲みながらちらりと横をみると妻の姿。こいつも物怪かと思っていたら、「スリッパ履いて。いつも言ってるでしょ」とお叱りを受けた。うるさいなぁいちいち細かいよ、と口に出すすんでのところではっとした。僕も「妖怪ぺたぺた歩き」になっているではないか。

 

PSYを通して、中毒性について考えてみた。〜ハマるコンテンツについて〜

"GANGNAM STYLE"で一躍ときの人となった、世界の一発屋ことPSYの新曲が猛烈な勢いで地球を駆け巡ってますね。爆速エビフライもびっくりのスピード感です。

 

 

 

相変わらずのバカさ加減と言いますか、三つ子の魂百までとはよく言ったものです。けれど、視聴中を他人から見られたくないこのMVには、平凡なものでは持ち得ない「中毒性」があります。(ピザ…ポテ…ト?)

 

そう、MVのピザポテトなわけです。

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中毒性とはひと言で表現しづらく、近しい言葉があると「ハマる」とか「病みつき」ですかね。このMVを見るまでは、中毒性とは「対象となるものの情報量が膨大なため、何度も消費しようとする行為」と考えていました。それが宇宙のような、およそ底もみえない存在であればわかりますが、音楽と映像が合わさったMVには当てはまらない気がします。では何か、と言えば「わからない」から行為をし続けるのではないと考えたのです。

 

対象が僕の脳に入ってきて、その意味を分解する。これは音楽だ、これは映像だ、これは韓国のアーティストだ、となどなど。イメージではそれぞれの要素が、元々僕の脳にあるカテゴリ名が振られた箱に入っていく感じです。

このように分解はいくらでも進められるのですが、いくら進んだところで「対象とは●●●である」と結論付けることができないのです。逆から考えていくとわかりますが「韓国のアーティスト/自分の顔を他人にコラージュした映像/音楽はEDM」と要素を積み上げていっても事実が分かるだけで、自分の納得する答えにはならないんです。

 

ここが難しいところで、あまりにも自分にとって意味不明、皆目検討もつかないものへはすぐに興味関心が薄れてしまう。例えば、現代アートなどはその最たるものでしょう。現代アートは絵の単独では作品として成立せず、必ず文脈を必要とします。何故描かれたのか、どのような狙いで描かれたのか、など。

名前を忘れてしまいましたが、東京都現代美術館の所蔵品でアメリカの作家が描いた連作があります。描かれていたのは肖像や植物で題材はありふれている。しかも作風も特徴的ではない、むしろ凡庸と呼ぶに相応しいものでした。

その作品をよく見ると、額縁がありません。正確に言えば、作家自身が筆で額縁まで描き込んでいたのです。それを間近で鑑賞した際には知りませんでしたが、あとで「こんな取るに足らない絵でも、『額縁』という芸術の記号があるだけで、お前らは有り難がるんだろ」という狙いが込められていることを解説で読みました。

 

少し話が長くなりましたが、上記のように難解すぎてはついていけませんから、PSYのMVはまさに絶妙な「わからなさ」を包含していることがわかります。

最後にMVつながりで僕が中毒的に好きなものを載せておきます。これもやっぱり、よくわかりませんw(それでも、わからないについて考えることは楽しいものです)

 

 

 

それでは、ほばばーい!