11月の読んでよかった・読まなくてよかった本
ブログを書くようになってまだ1週間ですが、書くことがきっかけで他のブロガーさんの記事もよく読むようになりました。そこで見つけたのが、毎月読んだ本を記事にまとめるもの。人におすすめしたい情報なのはもちろん、頭の整理にも役立つはずなので今回書いてみようと思います。
それでは早速、11月分を書いていきますね。
柳広司 ー ジョーカー・ゲーム
映画にもなった本作。作者の著書は今回がはじめてだったので期待半分・不安半分で読み始めましたが、その半分は杞憂に終わりました。大変満足のいく作品だった!舞台は第2次世界大戦中の陸軍。主人公の謎多き軍人、結城中佐の提案で設立されることとなったスパイ機関、「D機関」に所属するスパイたちの話になります。構成はかなりシンプルですが、ミスリードが上手いのでオチで何度も騙されました。
江戸時代の浄瑠璃作者である近松門左衛門は、「芸は虚(うそ)と実(じつ)との皮膜(ひにく)の間にあり」という言葉を残しました。ミステリーもそれと同じで、ミスリードは伏線の具合が複雑と単純の間で上手くバランスが取られていると良い作品であることが多い。本作はその難しい、綱渡りのような所業をいとも簡単にやってのける素晴らしい作品であります。
茂木健一郎 ー 結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方
研究者でありながらタレント業も行う、器用というよりはバイタリティで二足の草鞋を履く茂木さんの著作。本書で茂木さんは、何度も「脳の抑制を取っ払え!」と訴えています。僕らは知らず知らずのうちに様々な抑制を脳にかけて生活している。それによって脳が本来のパフォーマンスを発揮できないと言うのです。パフォーマンス云々はわかりませんが自分を振り返ってみれば、確かに無数の些細なことが頭を駆け巡っていて、集中が足りなかったり、やろうとした作業が途中で止まったことがありました。
例えば、業務資料を作らなければならないんだけど、関係各所にヒアリングしなければならない部分がある。相手に話をして、要望通りの情報を上げてもらいそれをチェックして、資料に落としこむ。それを考えると面倒がって、他のスムーズに進む作業を先にやったりして結果的に、あとでバタバタとする。みなさんもこういう経験あるかもしれませんね。
習慣化された負の行為をぶっ壊すのは難しいけれど、本書に書いてあった「自転車も漕ぎだすときが一番大変。でもスピードに乗れば、それが普通になる」のように、踏ん張って、自分をチェンジしてみよう。
間違えやすい日本語
コレは面白い。30歳も過ぎると、30年という時間が根拠の無い説得力を持ってくる。自分はできる、なんでも分かる人間だ、的な。日本語はまさにその最たるもの。その過剰で恥ずかしい自信を打ち壊してくれるのが本書だ。
以下の問題は、みなさんはわかりますか?
子どもは風をひいて、一晩中熱に●●されている。
「●●」に入るのは、「うな」と「うか」のどっち?
正解は、「うか」。解説は本書で。
高橋葉介 ー 怪談少年
「オチらしいオチ」がなくとも読める、珍しい作品です。kindle版が安かったので買いましたが、値段以上に満足のいくものでした。amazonってすごいなぁw
結果として、全部「読んでよかった」になってしまったw今月末に12月分は書きます!