タワレコに散々通って、音源600GBの僕がおすすめするランキング15(テクノ・エレクトロニカ・ロック・ハウス・ダブ・現代音楽とか全部)
せっかくブログを書きはじめたので、自分の一番書きたいこと言いたいことをまとめようと思う。
おすすめする曲の基準は以下の通り!
- あまり知られていない自分的名曲
- すごい知られてるけど、やっぱり教えたい曲
- 好き嫌い激しいけど、ハマる人は3/100くらいいる曲
よし、早速書いてくよ!
第15位 小瀬村晶 - Grassland
余白の多いピアノ曲である。
普段J-POPなどを聴いていると音の少なさに戸惑うかもしれないが、
それはほどなくして心地よさに変わる。
また変化の少ないメロディラインも気になるかもしれない。
気になってもそのまま4分弱、聴き続けてほしい。
変わっていかない分、ひとつのメロディを聴き続ける幸せが、そこにはある。
【MV】SCH-014 Grassland / Akira Kosemura - YouTube
第14位 The Bamboos ー On The Sly
これまでのラインナップからはかなり毛色の異なる、どファンクな作品。
斬れ味する鋭いドラムサウンドをベースに、野太くどえらい重みのオルガン・ギター・ホーンが曲に厚みを持たせる。
そこにKYLIE AULDISTの低音クールボイスが乗っかればこれはもう間違いない!
ファンクだから当然かもしれないが、タイトルからも"Sly & The Family Stone"の影響が感じられる。
The Bamboos - On The Sly feat. Kylie Auldist ...
第13位 Ash Ra Tempel ー Sunrain
ミニマルギタリストAsh Ra Tempelの最も知られた曲だろう。
本人も気に入っているのか、3-4バージョンくらいアレンジ違いで作ったりしている。
そうなんだけどやってることはギターをずーーーーっとループさせてるだけ、
ワンパターンで単純、芸がないのだ。(言い過ぎか?)
なのにランキングインしているのは、その単調さの音楽ならではの陶酔感がこれにはあるからだ。
彼は数十年間のキャリアがあるが、だいたいどの曲もこんな感じでループばっかりやってるw
アーティストというよりは、職人に近いかもしれないwww
Ash Ra Tempel - Sunrain - YouTube
第12位 伊福部昭 - Symphonic Fantasia No.1
ドゥドゥドゥ ドゥドゥドゥ ドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥドゥ〜♫
言わずと知れた、「ゴジラのテーマ」である。
ドゥドゥドゥの部分しか知らない方も多いが、一度聴いてみてほしい。
大正三年生まれの伊福部は「日本人らしい響きを追求した民族主義的な音楽」の第一人者だ。
ゴジラのテーマに限らず、彼の代表作「シンフォニア・タプカーラ」などでもその特徴・手法を遺憾なく発揮している。
聴いているだけで力がみなぎるとは、些か使い古された表現ではあるが、
聴けば事実、身体の内側からこみ上げるものを感じられるはずだ。
Akira Ifukube - Fantasia No. 1 - YouTube
第11位 Alex Under - el danubio universal
前の2曲とは打って変わって、アグレッシヴなクリックミニマルだ。
このAlex Underというアーティストのつくる曲はどれも二律背反を追い求めている。
具体的に言えば、「単調さ」と「躍動感」を両立させる稀有なアーティストなのだ。
この曲も8分近くあるけれど、悪く言えばひとつのメロディを延々ループさせた省エネミュージックとも言える。
けれど再生ボタンを押せば、あとは音の濁流に飲み込まれて、終わるまで一気に流れる。
これほどエコでエゴな曲を押し付け満足させられる奴もなかなかいない。
曲の紹介になっていないが、とにかく聴いてみてほしい。
Alex Under - el danubio universal [minimal] - YouTube
第10位 Alva Noto + Sakamoto Ryuichi - siisx
電信音響系のAlva Notoと教授こと坂本龍一のコラボ曲。
多くの坂本龍一がつくる曲にみられる「泣きメロ」はここでひっそりと影を潜め、
Notoの無機質なグリッチノイズと静かに肩を寄せ合う。
決してテンションが上がるような曲ではないのだが、不思議と心地よい音の響きをしているのでけっこう再生回数が多い。
(因みに、彼らのアルバムはこれ以外にも3枚ほど出ていて"Insen"と呼ばれるものが一番有名)
Alva Noto & Ryuichi Sakamoto - Siisx - YouTube
第9位 Ametsub - I Am Not Into It If You Are Into It
日本人アーティストAmetsubの作品。
坂本龍一がラジオか何かで「今年のゴールドディスクはAmetsubの作品」と言ったことで一躍有名になった。
その評価は正しく、プロからだけでなく僕らリスナーの心もガッチリ掴む曲をAmetsubは量産している。
本作はピアノがメロディを奏でてドラムがアップテンポなリズムを刻み、ノイズがその周囲を彩るというAmetsubの18番である。
美しさと細やかな凶暴性をはらんだこの曲は、そんな彼のひとつの完成形だと僕は思う。
(レーベルはPROGRESSIVE FOrM)
Ametsub - I Am Not Into It If You Are In - YouTube
第8位 Bjork ー Who Is It
今回のセレクションで最もメジャーだと思われるアーティスト。
でもこの曲は入れたかった、それほどに美しく、それ以上にゾワゾワする曲なのだ。
たぶん音のすべてが声をサンプリングして作られているのだけれど、
人の声だからこそ感じる「勢い」だったり「情念」が迫ってくる。
音楽を通り越して、まるで一遍の物語を目にしてるような気さえしてくる、圧倒的なサウンドを是非聴いてほしい。
第7位 Aoki Takamasa - Ascari Dry Condition
ハードなノイズを多用することで知られるAoki Takamasa。6−7分の曲を延々ゴリゴリノイズで押し切ることもしばしばの彼だが、
この曲ではエッジの鋭いノイズとカットアップされた穏やかな女性ヴォーカルの幸福な邂逅がみられる。
ブツブツに切り刻まれたボイスって、やっぱり気持ちいい。
AOKI Takamasa - Ascari - Dry Condition - YouTube
第6位 B.Fleischmann - Take Your Time
音楽の都、ウィーン出身のアーティスト。
土地柄もあってか幼いころより様々な楽器を習い、そのキャリアが存分に活かされたのが本作。
ギター、ドラム、ピアノ、電子音が軽やかに混ざり合うこと45分、
長大ではあるがゆったりと流れる川にぷかぷか浮かんでいるような気になるのであっという間に時間は過ぎる。
流麗で爽やかなサウンドをお楽しみいただきたい。
B. Fleischmann - Take your time - YouTube
第5位 Aphex Twin - Xtal
入れようか迷ったがやっぱり入れたw
エイフェックスは超絶ドリルンベースで有名だがこの曲が入ったアンビエントシリーズも調子がよいのだ。
全編にわたって流れる、「ガスが抜けるような」ビート音が一番の聞き所。彼は彼固有の音をつくるのが得意だが、
このガス音もそのひとつ。いくら聴いても飽きることのない奇跡の音を一聴してみてほしい。
AOKI Takamasa - Ascari - Dry Condition - YouTube
第4位 Balmorhea - Settler
アメリカはテキサス出身のポストクラシカルバンド。
「テキサス」と聞くと藁の塊が砂漠を滑る絵しかイメージできないのだが、
彼らの音楽は間違ってもそんな「西部劇」ミュージックではない。
とにかく上品、そしてバンドサウンド固有のかっこよさに溢れているのだ。
バイオリンやピアノの古典楽器がここまで現代的にクールに使われているのも珍しい。
第3位 bonobos ー GOLD
ここまでひとつも歌詞について書いてこなかったが、この曲は詞も抜群だ。
詞の一部を下記に引用する。
ありがとう さよなら 更に言うと愛してる
ありがとう さよなら みんな愛してるどこからともなく 順々に人はやってきて
恋をして 働いて 歌をうたう
そして
どこへともなく 突然に人は去ってゆき
誰かが不意に口ずさむ歌になるすてきな場所を見つけて すてきな人に会えたら
もう僕のことなんか忘れてもいいよ
とっても晴れた朝が 君を呼んでるのが聞こえてるだろ?
さぁ、お別れだ
曲はbonobosの浮遊感溢れるサウンドとファンクが混ざったような、
月曜の朝に聴けば一週間頑張れそうな感じに仕上がってる。
第2位 Brian Eno ー Fullmess Of Wind
冒頭を聴いて「おやっ」と思われた方もいるかもしれない。
恐らくだが、これはパッヘルベルの「カノン」へのオマージュだ。
永遠に続きそうな持続音の波に飲まれて溶けてしまいそうな、極上の居眠りソングだ!
Enoは"MUSIC FOR 〜"シリーズばかりが異常なほど有名なせいで、こういう良曲なのに知られていないものがけっこうある。
youtubeにほとんど落ちているので、色々視聴して、気に入ったら買ってみると良いかもしれない。
Brian Eno - Fullness Of The Wind - YouTube
第1位 Battles ー Atlas
この曲を聴いているとゆらゆら帝国の「夜行性の生き物三匹」を思い出すのは僕だけだろうか?
両者に言えることは、ロックなのに踊れること。そうなのだ、下手なテクノやハウスよりもよっぽど踊れるのだ!
ヴォコーダーで加工された、奇妙なこどもの声が騒ぎ立て、元メタルバンド"HELMET"のジョン・ステアニーがドゴドゴ鳴らす強靭なドラム、
悪乗りが過ぎたようなキーボードを操るのは、元マスロックバンド"Don Caballero"のイアン・ウィリアムス。
そしてこちらも元ドンキャバのタイヨンダイ・ブラクストンがこのいい加減だけどテクニカルな曲を仕上げている。
(ベースのデイヴィッド・コノプカは省略しちゃったw)
僕は勝手にこの曲を「2000年代の最も踊れる曲ベスト1」に認定している。
Battles - "Atlas" - YouTube
曲がありすぎて、アーティスト順A-Bの中でほぼ終わってしまったので、少ししたらC以降も書きたいと思う!